
ハウスメーカーから「床の見切りどうする?」って聞かれたけど、そのままでいいのかなぁ…

なるほど!
確かに目立たない部分だけど、新築時からこだわれば、部屋の印象がガラッと変わるんだよ。
皆さんも、新築でマイホームを建てる際、床材や壁紙のデザインにはこだわるものの、「床見切り」については後回しになっていませんか?
床見切りとは、異なる床材の継ぎ目や、部屋と廊下の境界などに設置される細長い部材のことです。
一見地味な存在ですが、実はインテリアの完成度を左右する重要な役割を担っています。
この記事では、「床の見切りをどうしたらいいか分からない」「かっこいい床の見切りってどんなの?」と考えている方に向けて、知っておきたい素材選びのポイントなどを詳しく解説していきますよ。
- 床見切りの役割と必要性
- 床見切り材の種類と特徴
- かっこいい床見切りを実現するための素材選びや、デザインのポイント
- ステンレス見切りの良さとデメリット
床見切りとは?役割と種類を徹底解説

そもそも床見切りって、具体的にどんな役割があるの?必要なものなの?

床見切りは、異なる床材の継ぎ目をきれいに納めたり、床面の段差を解消したりするために必要な部材だよ。
床見切りは、単に床材の継ぎ目を隠すだけでなく、空間全体の印象を大きく左右する重要な要素です。

ここでは、床見切りの役割や種類、素材選びのポイントについて詳しく解説していきます。
床見切りの役割と必要性
床見切りは、主に以下の3つの役割を担っています。
- 美観性の向上
- 安全性・耐久性の確保
- 境界の明確化
これらの役割について、具体的に解説していきます。
境界の明確化
床見切りのメインの役割として挙げられるのが、境界の明確化です。
家にはリビングや廊下、トイレなど異なる役割の間取りが多くあります。
では、どこからが廊下でどこからが洗面台なのかを、考えたことってありますか?
おそらく多くの人が「見ればわかるのでは?」と思うでしょう。
そのとおりです。
間取りの境界は見ればわかります。
でもそれは、ドアや床見切りなどの「見切り」と呼ばれているものが境界ごとにあるからなんです!
特に床見切りは、目立ちにくい存在ですが、設置されていることで、明確になった境界に気付くことがでるのです。
美観性の向上

床見切りは、室内の美観を向上させる役割もあります。
先ほども触れましたが、家の中には役割の異なる間取りが複数あります。
そのため、間取りによって最適な床材を選んでいます。
例えば、和室には畳、リビングにはフローリング、脱衣所では床タイルなど、部屋によって異なりますよね。
これらの異なる床材をそのまま張り合わせると継ぎ目の部分で違和感が生じます。
この違和感をきれいに納め、空間全体の統一感を高めるために「床見切り」が必要になるのです。
安全性・耐久性の確保
仮に床材をそのまま貼り、床見切りを設置しなかった場合、どうなるのでしょうか?
。時間が経つに連れて端部がめくれてしまうでしょう
めくれた床材を使用していると、つまずいたり、ケガをしたりするリスクが高まります。
毎日生活する上で足元に危険があると落ち着きませんよね。
「床見切り」には、これらのリスクから身を守ってくれる役割もあります。
特に、小さな子供やお年寄りがいる家庭では、段差につまずいて転倒するリスクを減らすためにも、床見切りは重要です。
また、床材は時間が経つと変形し、反り返ってしまいます。
床見切りで端部を保護することで、反り返りなどの変形を防止し、床材自体の耐久性を向上させる役割もあります。

なるほど、床見切りって見た目だけじゃなくて、安全性にも関わってくるんだね。

そうだね。特では間取りや床材を決める段階で、床見切りのことも一緒に考えておくと、より統一感のある空間に仕上がるよ。
床見切り材の種類と特徴

床見切りってどんな種類があるの?

木製やステンレスなどの金属製のものなど、様々あるよ!
床の見切り材には、多様な床材に合うように様々な素材や形状のものが販売されています。
住宅で主に使用されるのは以下のとおりです。
- 木製
- 樹脂製
- 金属製 (ステンレス・アルミ・真鍮など)
- T字型
- L字型
- フラットバー型
- への字型
それぞれ具体的に見ていきましょう。
素材:木製

最も一般的な素材で、ナチュラルで温かみのある雰囲気を演出できます。
無垢材や集成材などがあり、フローリングとの相性も抜群です。
木製の床見切りは、フローリングと色味を合わせることで、空間に統一感を持たせることができます。
素材:樹脂製

耐水性や耐久性に優れ、水回りに適しています。
カラーバリエーションも豊富で、様々なインテリアに合わせやすいです。
樹脂製の床見切りは、水に強いため、キッチンや洗面所などの水回りに最適です。
また、汚れが付きにくく、掃除がしやすいのもメリットです。
素材:金属製(ステンレス・アルミなど)
金属製の床見切りは、スタイリッシュでモダンな雰囲気を演出できる上、耐久性も高く、シャープな印象を与えます。
その上、その光沢や質感が空間に高級感を与えることも。
特に、ステンレスは錆びにくく、耐久性に優れているため、新築時から採用することで、長期的に美しい状態を保つことができます。
形状:T字型
最も一般的な形状で、異なる床材の間に挟み込んで使用します。
T字型は、床材の厚みが異なる場合でも対応できる汎用性の高い形状です。
形状:L字型
主に壁と床の境目などに使用される形状です。
L字型は、壁際の納まりを美しく見せるだけでなく、壁と床の隙間を隠す役割も果たします。
形状:フラットバー型
T字型ではどうしてもわずかな段差が出てしまいますが、フラットバーならその心配はありません。
床材との段差をなくし、スッキリとした見た目になります。
バリアフリーの観点からも優れており、車椅子やベビーカーの移動もスムーズです。
形状:への字型
高さの異なる床材を使用した際に、わずかな段差の解消や、細いラインでさりげなく空間を区切りたい場合に適しています。
への字型は、その名の通り、断面が「へ」の字のような形状をしており、緩やかな傾斜で段差を解消します。
床見切りで家をかっこよく仕上げるためのポイント

かっこいい仕上げにしたい場合、どれを選んだらいいの?

部屋の雰囲気や床材にもよるけど、スタイリッシュな印象を与えたいなら、金属製がいいよね。個人的にはステンレスのL字型がオススメだよ
部屋全体をスタイリッシュでかっこいい雰囲気に仕上げたいのであれば、見切り材にL字型のステンレスを選択することをおすすめします。

ステンレスは、そのシャープな質感と高い耐久性から、モダンで洗練された空間を演出するのに最適な材質です。
また、ステンレスがもつシャープさをより活かすためには、無駄をなるべくそぎ落としたデザインが必要になります。
その形状として相応しいものが、L字型なのです。
L字型であれば、限界まで細さを追求することができ、フラットバータイプのようなダボっとした立体感を抑えられ、シャープな印象を与えることが可能です。
ステンレス製のL字型を導入することで、床見切りへの印象が大きく変わることは間違いありません。
見切り材の幅にこだわる

スタイリッシュに見せるにはステンレス製のL字型がいいんだね!

ちょっと待って!
L字型には幅に種類があるよ!
床見切りをよりスタイリッシュに見せるためには、素材だけでなく「幅」にも注目してみましょう。
特に、近年人気が高まっているのが「3mm」幅の見切り材です。
従来の一般的な見切り材の幅は、10mm~15mm程度ですが、3mm幅の見切り材は、その細さが生み出すシャープなラインが特徴です。
極細の見切り材は、空間に洗練された印象を与え、床材のデザインをより一層引き立ててくれます。
特に、新築時から細い見切り材を採用することで、空間全体をすっきりと見せ、モダンな雰囲気を演出することができます。
また、3mmという細さであれば、異なる床材の微妙な段差も調整しやすく、つまずきのリスクを軽減する効果も期待できます。
ステンレス製床見切り材を採用する際の注意点

ステンレス製の床見切りって、すごくカッコいいけど、取り入れる時に気を付けることってあるのかな?

そうだね!
ステンレス製の床見切りは、見た目がスタイリッシュで耐久性も高いけど、いくつか注意点もあるよ。
ここまでステンレス製の床見切りの良さを伝えてきました。
しかしながら、ステンレス製でもデメリットがいくつかあります。
新築時にステンレス製の床見切りを採用する際に、注意すべきポイントを詳しく解説していきます。
事前に注意点を理解しておくことで、後悔のない、理想の住まいを実現しましょう。
意外と傷つきやすい

ステンレスって、傷つきやすいの?
せっかくの新築なのに、傷だらけになったらショックだなぁ。

確かに、傷がつきやすいのはデメリットの一つだね。
でも、事前に傷がつきやすいことを理解しておけば、美しさを長く保つことができるよ
ステンレスは一見、傷に強そうな印象を受けますが、比較的傷つきやすい素材なのはご存じでしょうか。
特に、光輝く鏡面仕上げのものを導入した場合は、細かい傷が目立ちやすい傾向があります。
このことを知らずに設置し、1年も立たないうちに傷が付いてしまうケースもちらほら。
家具の移動や、掃除機をかける際など、日常生活の中で傷がついてしまう可能性があることを理解しておきましょう。
費用が高価になる

やっぱり、ステンレスって高いんだね…。予算オーバーしないか心配だなぁ。

そうだね…
費用が高くなるのは、ステンレス製床見切りのデメリットの一つだね。
ステンレス製の見切り材は、木製や樹脂製に比べて、高価な材質です。
また、同じ金属製でもアルミと比較しても5倍近くの費用にもなるという話もあるくらいです。
加えて、ステンレスの加工や取り付けにも、高い技術力が必要となるため、施工費用も高くなる傾向があります。
費用に余裕がない場合は、全部の床見切りに採用するのではなく、アクセントとしてリビングや玄関などに限定して設置することで設置費用を抑えることが出来ます。
施工が難しい

強度があるから加工しにくいんだね

てんちゃんの言うとおり、加工するのが難しい素材なんだ。
金額面でも触れましたが、ステンレスは加工がアルミに比べて難しいというデメリットがあります。
そのため、設置する会社の腕によって大きく左右される材質であることを理解する必要があります。
また、3mm程度の細いタイプを使用する際に床材によってはすき間が生じる可能性があります。
これは床材に使用される木材が伸縮することによって起こる現象で、木造住宅ではよくある話です。
一般的な家庭で使用される樹脂製の見切りざいであれば、幅広のため、伸縮は目立ちませんが、ステンレスの床見切りの場合は、伸縮によるすき間への対応が難しくなってしまいます。
とは言え、大きな隙間とはならないことが多いので、多少のすき間が発生しても気にならない場合は設置しても問題ないでしょう。
また、床面がタイルであれば大きな伸縮は見られないため、ステンレスの見切り材を設置するにはオススメですよ。
冬場の冷たさへの対策が必要

冬場は冷たいのかぁ…。冷え性だから、ちょっと心配だな。

確かに、ステンレスは冬場に触ると冷たく感じるかもしれないね。
ステンレスに限りませんが、金属製の見切りは冬場に触れると木材や樹脂製の見切り材と比べて、冷たく感じます。
ステンレスの見切り材を設置する際は、素足で歩くことが多い場所には設置しないようにしましょう。
場所によっては冷たさが気になる場合があります。
冬場は室内でもスリッパや靴下をなるべく履くように心掛けることで気にならなくなることでしょう。
まとめ
ステンレス製の床見切りは、スタイリッシュで高級感のある空間を演出できる魅力的なアイテムです。
しかし、その一方で、傷つきやすさ、費用、床暖房との相性、冬場の冷たさなど、注意すべき点もいくつかあります。
新築時にステンレス製の床見切りを採用する際には、これらの注意点を事前に理解し、適切な対策を講じることが重要です。
メリットとデメリットをしっかりと比較検討し、あなたの理想の住まいに最適な床見切りを選んでください。
結論まとめ
- ステンレス製の床見切りは、スタイリッシュで耐久性に優れているが、注意点もある
- 傷つきやすさ、費用、床暖房との相性、冬場の冷たさなどを考慮する必要がある
- 対策を講じることで、ステンレス製の床見切りのデメリットを軽減できる
- 新築時は、ハウスメーカーや工務店とよく相談し、慎重に検討することが大切
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