給湯器がうるさいのはコレが原因!苦情を避けるための対処法も紹介

家づくり

新居を建てるけど家の給湯器で近隣に迷惑をかけないか心配…
夜中に聞こえる『ブオーン』って音の原因が知りたい…

給湯器から聞こえる大きな運転音。

特に、静かな夜間に大きく聞こえると、「故障ではないか」「ご近所迷惑になっていないか」と不安になりますよね。

そのまま放置して、万が一、苦情にでも発展したら…と考えると、気が気ではない方もいらっしゃるのではないでしょうか。

特に同じような悩みを抱えているあなたにとっては、給湯器の騒音問題は解決しなければならない喫緊の課題でしょう。

実際に私自身も、賃貸に住んでいた時は給湯器の同じような悩みを抱えていました。

そのため、新たに家を建てる際に給湯器で近隣とトラブルにならないかがとても気になり、悩んだ時期がありました。

しかし、給湯器の音の原因を理解したことで、今では近隣とのトラブルもなく、生活出来ています。

本記事は私の体験談をもとに給湯器の音で以下のような悩みを抱えている人に向けて作成しました。

  • 給湯器の音の原因が知りたい人
  • ブオーンという音で近隣に迷惑をかけていない心配な人
  • 給湯器の音で近隣から苦情が来ないか不安な人
  • 音が小さい給湯器を探している人

もしあなたが同じような悩みを抱えているのであれば、この記事は役に立つことでしょう。

特に、静かな住環境を重視し、安心して暮らせる家づくり・住まい選びを目指している人に、ぜひ読んでいただきたい内容です。

この記事を読み終える頃には、あなたの家の給湯器の騒音問題に対する具体的な解決策が見つかり、安心して快適な毎日を送るための一歩を踏み出せるはずです。

この記事でわかること
  • 給湯器から出る「ブオーン」などの異音が発生する主な原因と放置した場合のリスク
  • 深夜や冬場に給湯器の音が特に気になりやすい理由と、客観的な騒音レベルの目安
  • エコキュートとガス給湯器の違いや特徴
  • 給湯器の騒音によるご近所トラブルを未然に防ぐための具体的な対策
この記事を書いた人
てんパパ

住宅設備が大好きすぎる33歳二児のパパ
床面積1万㎡以上の大型施設の施設管理を7年間続け、設備の魅力にドハマリ
5年前にアイ工務店でマイホームを購入してから住宅設備にも興味をもつ
ブログでは「ハウスメーカーが決まってから家に住むまでのついつい忘れやすい”家づくりの盲点”」をテーマにお届け

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放置は危険?給湯器の騒音原因とトラブルの実態

給湯器の騒音は、単に不快なだけでなく、放置すると様々な問題を引き起こす可能性があります。

ここでは、まず給湯器がうるさくなる原因と、それがもたらすトラブルの実態について詳しく見ていきましょう。

「ブオーン」給湯器から聞こえる不快な音の正体とは?

アイのある家づくりブログ

給湯器から聞こえる「ブオーン」「ゴーッ」「カタカタ」といった音。

これらの不快な音は、一体何が原因なのでしょうか?

この異音の正体は、「ファンモーターを始めとする給湯器の不具合の合図」です。

給湯器から発生する代表的な異音とその原因は、主に以下のものが挙げられるので見ていきましょう!

  • 「ブオーン」「ゴーッ」という低い唸り音:
    • ファンモーターの異常:経年劣化やホコリの蓄積により、ファンモーターの回転が不安定になっている可能性があります。
    • ポンプの異常:エコキュートの場合、ヒートポンプユニット内のポンプに異常がある場合も。
    • 不完全燃焼(ガス給湯器):ガス給湯器で燃焼状態が不安定な場合、このような音が出ることがあります。CO(一酸化炭素)中毒のリスクもあるため注意が必要です。
  • 「カタカタ」「カラカラ」という乾いた音:
    • 内部部品の緩みや破損:長年の使用により、内部のネジが緩んだり、部品が破損したりしている可能性があります。
    • 配管内の空気混入:給湯栓を開けた時に「ポコポコ」という音と共に発生することもあります。
  • 「キーン」という甲高い音:
    • ウォーターハンマー現象:配管内の水圧が急激に変動することで発生する音。給湯器本体というより配管の問題であることが多いです。
  • お湯を出すのをやめた時の「ドンッ」という音:
    • これもウォーターハンマー現象の一種である場合があります。

これらの異音は、初期症状であることも少なくありません。

放置すると、騒音が大きくなるだけでなく、給湯器の効率低下や故障、さらには安全上の問題につながる可能性もあるため、早めの点検・対処が重要です。

なぜ夜中や冬場に特にうるさい?

給湯器を使用されている人の中には

昼間は気にならないのに、夜寝る前になると給湯器の音がやけに響く

夏場はそうでもなかったのに、冬になったら急にうるさくなった気がする

と感じたことがある人も少なくないでしょう。

給湯器の音が特定の時間帯や季節に発生することには、実はちゃんとした理由があるのです。

給湯器の騒音が特定の条件下で目立つ理由は、主に以下の2点です。

  • 夜間に気になる理由
    • 周囲の静寂: 夜間は、日中のような交通音や生活音が少なくなるため、給湯器の運転音が相対的に大きく聞こえやすくなります。
    • 心理的な要因: 静かな環境でリラックスしたい時間に聞こえる音は、心理的にも不快に感じやすい傾向があります。
  • 冬場に気になる理由
    • 外気温の低下: 冬場は外気温が低いため、給湯器はより多くのエネルギーを使ってお湯を作る必要があります。そのため、運転時間が長くなったり、ファンモーターなどがより高回転で稼働したりして、結果的に騒音が大きくなることがあります。
    • 空気の伝播: 空気が乾燥している冬場は、音が遠くまで伝わりやすいとも言われています。

このように、時間帯や季節によって騒音の感じ方が変わるのは、環境要因と給湯器の運転状況が複合的に影響しているためです。

てんパパ
てんパパ

ただし、先の「ブオーン」や「ガタガタ」という音が聞こえたら注意が必要ですよ

これって異常?給湯器の許容される騒音レベルと実際の目安

「うるさい」と感じる感覚は人それぞれですが、客観的に見て、どの程度の音なら許容範囲で、どのレベルから「異常」と判断すべきなのでしょうか?

ここでは、騒音レベルの単位「デシベル(dB)」を用いて、給湯器の騒音の目安を見ていきましょう。

一般的に、給湯器の騒音レベルは40dB~50dB程度と言われています。

これは、図書館内や静かな住宅地の昼間と同程度の音量です。

騒音レベル(dB)音の目安
30dB郊外の深夜、ささやき声
40dB図書館内、静かな住宅地の昼間
50dB静かな事務所、家庭用クーラー室外機
60dB普通の会話、デパート店内
70dB騒々しい事務所、セミの鳴き声(近距離)

(出典:環境省騒音に係る環境基準について」などを参考に作成)

この表を見ると、一般的な給湯器の騒音レベルは、決して「無音」ではありませんが、日常生活において極端に大きい音ではないことがわかります。

そのため、給湯器で以下の事象が見られる場合は注意が必要になります。

  • 以前よりも明らかに音が大きくなった
  • 「ブオーン」などの異音がする

「ちょっとうるさいかな?」と感じたら、まずはメーカーのカタログやウェブサイトで、お使いの機種や検討中の機種の騒音レベル(dB表示)を確認してみましょう。

そして、実際の音と比較してみることが大切です。

「うるさい!」が招くご近所トラブル…実際の苦情ケースとリスク

自分は気にならなくても、お隣さんはどう思っているだろう…

給湯器の騒音で最も避けたいのが、ご近所とのトラブルです。

ここでは、実際にどのような苦情ケースがあり、放置することでどんなリスクがあるのかを知っておきましょう。

給湯器の騒音が原因で起こりうる近隣トラブルには、以下のようなケースが考えられます。

  • 睡眠妨害: 特に深夜に稼働するエコキュートには注意が必要
  • 生活音としてのストレス: 隣家のリビングや庭に面して給湯器が設置される場合は要注意。
  • 窓を開けられない: 先と同様で隣家のリビングや庭に給湯器が設置されると注意が必要

特に、住宅が密集している地域や、隣家との距離が近い場合、設置場所には細心の注意が必要です。

自分たちが快適に暮らすことはもちろん大切ですが、隣人への配慮を欠いてしまうと、良好なご近所関係が損なわれ、せっかくのマイホームでの生活が気まずいものになってしまう可能性があります。

騒音問題は、一度こじれると解決が難しいケースもあります。

「少しくらいいいだろう」と安易に考えず、騒音対策をしっかりと行うことが、将来的なトラブルを回避するために非常に重要です。


もう困らない!給湯器の騒音対策と賢い選び方

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給湯器の騒音の原因やリスクがわかったところで、次は具体的な対策と、後悔しないための給湯器の選び方について見ていきましょう。

エコキュートとガス給湯器の比較から、最新機種の情報、設置場所の工夫まで、騒音トラブルを回避するための実践的な方法をご紹介します。

エコキュート vs ガス給湯器:静音性で比較!どちらが我が家向き?

給湯器選びの際、エコキュートとガス給湯器で迷う方は多いでしょう。

それぞれにメリット・デメリットがありますが、「静音性」という観点ではどちらに軍配が上がるのでしょうか?

結論から言えば、「どちらも大きな差はない」が答えになります。

つまり、両者の特徴を比較し、ご自身のライフスタイルや設置環境に合った選択が出来れば良いのです。

ただし、当然ながら静音性においても多少の差はあるので、エコキュートとガス給湯器の静音性に関する特徴を比較内容をご覧ください。

項目エコキュートガス給湯器(エコジョーズ含む)
主な音源ヒートポンプユニット(ファン、圧縮機)、貯湯タンク(沸き上げ時)燃焼音、ファンモーター音
騒音レベル(目安)38dB~45dB程度45dB~55dB程度
主な稼働時間給湯時間帯(主に深夜)お湯を使う時(都度の給湯)
静音性の特徴エアコンの室外と同じような仕組みであり、給湯中もそこまで大きな差はない。燃焼音がするため、エコキュートより一般的に音は大きい傾向。ただし稼働時間は短い。

静音性だけを見ると、エコキュートの方が数値上は静かな傾向にあります

多くのメーカーが40dB前後のモデルを開発しています。

しかし、エコキュートは長時間稼働することがデメリットとなり得ます。

設置場所によっては、この長時間にわたる稼働音が隣家に影響を与えてしまう可能性があります。

一方、ガス給湯器は稼働時の音はエコキュートより大きい傾向がありますが、お湯を使う時だけ稼働するため、トータルの稼働時間は短くなります。

エコキュートなら時間帯を変えられる?お日さまエコキュートのメリット

エコキュートの深夜運転による騒音が心配…という方に朗報です。

最近注目されている「お日さまエコキュート」なら、その悩みを解決できるかもしれません。

ここでは、お日さまエコキュートの特徴とメリットについて解説します。

「お日さまエコキュート」とは、主に太陽光発電の余剰電力を活用して、昼間にお湯を沸かすことを得意とするエコキュートのことです。(メーカーによって名称が異なる場合があります)

お日さまエコキュートの主なメリット:

  • 深夜の騒音リスクを低減: 電気料金の安い深夜ではなく、太陽光発電が稼働している昼間に主にお湯を沸かすため、深夜の運転音による近隣への影響や睡眠妨害のリスクを大幅に減らすことができます。「夜中に給湯器が動くのはちょっと…」と懸念していた方には大きなメリットです。
  • 自家消費で経済的: 太陽光発電の余剰電力を自家消費してお湯を沸かすため、電力会社から買う電気量を減らし、光熱費の削減につながります。(売電価格と買電価格のバランスによります)
  • 環境への貢献: 再生可能エネルギーである太陽光を有効活用するため、環境負荷の低減にも貢献します。
  • AIによる最適運転: 天気予報と連携し、翌日の発電量などを予測して効率的に沸き上げをコントロールする機能を持つ機種もあります。

注意点:

  • 太陽光発電システムを導入している(または導入予定の)家庭向けの製品です。
  • 天候によっては、昼間だけでは十分な湯量を確保できず、夜間電力での沸き増しが必要になる場合もあります。
  • 通常の エコキュートよりも初期費用が高くなる傾向があります。

太陽光発電を導入済み、または検討中の方で、エコキュートの深夜運転音に懸念がある場合は、「お日さまエコキュート」は非常に有力な選択肢となるでしょう。

各メーカーから対応機種が出ていますので、比較検討してみてください。

実際に異音がしたらどうする?もしもの時の対応とは

給湯器から「ブオーン」といった聞き慣れない音がしたり、明らかに以前より運転音が大きくなったりした場合、不安になりますよね。

ここでは、例に実際に異音が発生した際に取るべき具体的なステップについて解説します。

慌てず、安全を最優先に対応しましょう。

ステップ1:状況を確認する

まずは落ち着いて、どのような状況で異音が発生しているかを確認します。

  • どんな音か?:「ブオーン」「ゴーッ」「カタカタ」「キーン」など、具体的に記録しておきましょう。
  • いつ鳴るか?:お湯を使っている時か、それとも常時か。
  • 再現性はあるか?:毎回同じ条件で鳴るのか、不定期なのか。
  • エラー表示は出ていないか?:給湯器のリモコンにエラーコードが表示されていないか。

ステップ2:安全を確認する(特にガス給湯器)

ガス給湯器の場合、異音と共にガス臭さを感じたら、直ちに給湯器の使用を中止し、窓を開けて換気してください。

そして、ガスの元栓を閉め、契約しているガス会社へ速やかに連絡しましょう。

ライターや換気扇のスイッチなど、火気や電気の使用は絶対に避けてください。

ステップ3:取扱説明書を確認する

エラーコードが表示されている場合や、特定の状況で異音が発生する場合、取扱説明書にトラブルシューティングや対処法が記載されていることがあります。

まずは確認してみましょう。簡単なリセット操作などで改善するケースもあります。

ステップ4:専門業者に連絡する

以下のような場合は、無理に自分で解決しようとせず、専門業者に点検・修理を依頼しましょう。

  • エラー表示が消えない、または対処法を試しても改善しない。
  • 明らかに異常な音(大きな音、金属音など)が続く。
  • ガス臭さがする(ガス会社へ連絡)。
  • 水漏れが発生している。
  • 原因が特定できないが、異音が気になる。

連絡先としては、給湯器を設置した業者メーカーのサポートセンター、または信頼できる給湯器修理業者などが考えられます。

仮に賃貸の場合は、まず大家さんや管理会社に相談しましょう。

なお、実際に連絡する際に以下の情報を伝えましょう。

  • 給湯器のメーカー名と型番
  • 異音の種類や発生状況(ステップ1で確認したこと)
  • エラーコード(表示されている場合)
  • いつから症状が出ているか

これらの情報を正確に伝えることで、スムーズな対応が期待できます。

なお、給湯器の内部は複雑な構造になっており、専門知識がないまま分解や修理を行うのは非常に危険です。

感電やガス漏れ、さらなる故障の原因となる可能性があるため、絶対に自分で行わないでください。

てんパパ
てんパパ

危険なので専門家に必ず専門家に依頼しましょう

設置場所が重要!騒音トラブルを回避する設置場所の選び方

どんなに静かな給湯器を選んでも、設置場所が悪ければ騒音トラブルの原因になりかねません。

後悔しないためには、機種選びと同じくらい設置場所の選定が重要です。

ここでは、騒音トラブルを回避するための設置場所選びのポイントをご紹介します。

給湯器(特にエコキュートのヒートポンプユニットやガス給湯器本体)の設置場所を選ぶ際には、以下の点に注意しましょう。

  • 隣家の寝室やリビングから離す: 最も重要なポイントです。隣家の窓や換気口の近くも避けましょう。境界線から最低でも50cm以上、できれば1m以上離すのが理想です。
  • 自分の家の寝室からも離す: 隣家だけでなく、自分たちの睡眠を妨げない場所を選びましょう。
  • 壁から適切な距離をとる: 壁に近すぎると音が反響しやすくなります。メーカーが推奨する設置スペースを確保しましょう。
  • 狭い場所や囲まれた場所を避ける: 音がこもりやすく、騒音が大きくなる可能性があります。風通しの良い場所を選びましょう。
  • しっかりとした基礎の上に設置する: 振動が伝わりにくく、騒音の発生を抑える効果があります。ブロック塀の上など、不安定な場所は避けましょう。
  • 可能であれば防音壁や植栽を利用する: 隣家との間に塀や生け垣などがあると、音を遮る効果が期待できます。設置後に音が気になる場合の対策としても有効です。

新築の場合は、設計段階で給湯器の設置場所を十分に検討することが非常に重要です。

間取り図を見ながら、隣家との位置関係、寝室の位置などを考慮し、最適な場所をハウスメーカーや工務店とよく相談して決めましょう。

設置場所の工夫一つで、騒音のリスクは大きく減らすことができます。安易に決めず、慎重に検討しましょう。


まとめ

今回は、給湯器がうるさいと感じる原因から、具体的な騒音レベル、エコキュートとガス給湯器の比較、最新の「お日さまエコキュート」、そして騒音トラブルを回避するための対策や設置場所の選び方まで、幅広く解説してきました。

給湯器の騒音は、単に不快なだけでなく、放置すれば故障や思わぬご近所トラブルに発展しかねない問題です。

「ブオーン」といった異音や、以前より大きくなった運転音に気づいたら、まずは原因を探り、早めに対処することが大切です。

これから給湯器を選ぶ方は、価格や性能だけでなく、「静音性」と「設置場所」を重要な判断基準に加えてください。

特にエコキュートを選ぶ場合は、深夜の運転音や低周波音のリスクも考慮し、必要であれば「お日さまエコキュート」のような昼間沸き上げタイプも検討しましょう。

ご自身の住環境やライフスタイルに最適な一台を選ぶことが、後悔しないための鍵です。

そして、忘れてはならないのが隣人への配慮です。

適切な機種を選び、設置場所を工夫することで、騒音トラブルのリスクは大幅に減らすことができます。

この記事が、あなたが抱える給湯器の騒音に関する不安を解消し、静かで快適な暮らしを実現するための一助となれば幸いです。

騒音トラブルや機種選びでの後悔を避け、安心して過ごせる毎日を手に入れるために、ぜひ今日からできること(点検、情報収集、業者への相談など)を始めてみてください。

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